すでにミステリオサマーキャンプに参加してくださった皆様には、以下のレポートをそれぞれにお送りしてありますが、ミステリオのことをより多くの方達に知っていただきたいという願いをこめて、このブログにもそのレポートを掲載することにいたしました!
題して 『2013 MSTERIO CAMP REPORT』
2013年サマーキャンプ・ミステリオが終わり早くも1ヶ月が過ぎました。秋の気配をすぐそこに感じるニューヨークから、あの長くも短かった8日間の出来事を思い出すたびに、一人一人のキャンパーの顔が浮かび、愛おしく、今すぐにでも会いに飛んでいきたい、そんな気持ちの毎日を過ごしています。その後、いかがお過ごしでしょうか?
長野県松本市奈川のウッデイーもっくさんでの開催も今年で4年目。もっくさんのスタッフの方たちは、私達からの色々なリクエストを心よく受け入れて下さり、今年も栄養バランスが考え抜かれた美味しい食事や大風呂を充分満喫することができました。
また、昨年に引き続きメディカル&メンタル面ではナースのくまちゃんが24時間体制で子供たちを見守って下さり、大きな怪我や病気もなく、全員のキャンパーを無事に親御さんの元にお返しできたことはなによりの喜びでした。
期間中はこのブログでキャンプの様子をお伝えしましたが、このレターでは、その中のハイライトをいくつかご紹介させていただきます。
今年のミステリオのテーマは"Friends 4 Ever"。もう一生会うことのないお友達もいる中で、Friendship/フレンドシップ(友情)の大切さをいろいろな場面で感じた夏になりました。誰かを想う、助け合う、笑い合う、時には、ちっちゃな喧嘩もある、でも最後にはお互いを認め合い、相手を受け入れることが大切だよね、と。
今年は初参加のキャンパーがおよそ半分を占め、特に小学生1~3年生が多い年となりました。特に小学1、2年生たちは体力の限界まで楽しみ、最後まで本当によくついてきてくれました。
選択制クラス: 毎年アートを担当してくださっているアメリカからのAnthony、テニスのプリンスSeiichiro、ドラマのSeiko、音楽のAika、英語のThomas。ミステリオには2回目の参加・ダンスのAlisa、ピアノプライベートレッスンのGohei、アートアシストのLisa。そして今年初参加の書道を担当してくださったNaoki、ダンスのAiko、クッキングのReiko、アートアシストのCeleste、夜のゲストとしてもお招きした笛の雲龍さん、小さなキャンパー達に大人気を博したのは昆虫博士のANさん。
ミステリオソングを作詞・作曲してくださった秦万里子さんが3日目から最終日までの長期間で参加。万里子さんは、その場で音楽を作って気持ちを表現します。目の前で次々に出てくる即興演奏に、毎日笑いの耐えない日々が続きました。今年のミステリオはスペシャルゲストだけでなく、スタッフの中にもミュージシャンが多く、朝から夜までいつもどこからか音楽が聞こえてくるという、とても贅沢な日々でした。まるでおいしい食事を食べた後の満腹感に似たハッピーな8日間。
毎晩のスペシャルイベントやゲストも充実。プロの演奏やパフォーマンスを身近で見て、経験することができるのはミステリオならではの贅沢さ。本物の音、本物を目指す本物の人、全員本物の価値がわかる素晴らしい大人のゲストばかり。1回目となる日曜晩のスペシャルイベント第一部は、笛奏者の雲龍さんと書道家吟水さん(Naoki)によるコラボレーションコンサート/パフォーマンス。雲龍さんの笛に耳を傾け、吟水さんの筆運び、息づかいを間近で見ていると、一瞬今自分がどこにいるのかわからなくなる錯覚さえ起きる神秘的なコラボレーション。第2部はぐっと趣向が変わり、ソプラノオペラ歌手・田村麻子さんの美しい歌と西川悟平さんの伴奏によるクラッシック音楽コンサート。特にアンコールでは、麻子さんご自身がピアノを伴奏しながらアリアを歌ってくださいました。これは絶対ミステリオでしか聞けない?!思わずうっとり。
2回目はジャズピアニスト森下滋さんによるコンサート。滋さんアレンジによるジャズ風サウンドミュージックのメドレーは、大自然に囲まれたキャンプ場にぴったり。途中、曲がタンゴ風に変わるやいなや、スタッフもそれに合わせて踊りだすというダンスの即興ハプニングも登場。途中から秦万里子さんも飛び入りでジャンプイン。お2人の即席コラボレーション演奏にはキャンパーもスタッフもただただ目がぐるぐる、感動。
3回目のスペシャルイベントはダンサーZABUのパフォーマンス。華麗なステップと身のこなしをじっくりと見せてくださいました。さすがニューヨークで腕を磨かれただけあって、そのリズム感とクールさはキャンパーたちに大人気。その後は、みんなが楽しみにしていたダンスパーテイー&ピザナイト。ダンスパーティでは小学1年生男子達とティーンキャンパーたちが大ブレイク。35枚のLサイズピザは、JoshとAnthonyが片道1時間かけて車で松本まで買いに行ってくれました。ミステリオ・ダンスパーテイー用の音楽ミックスは、昨年までミステリオ期間中もっくさんでアルバイトをしていた中国系オーストラリア人のRoyceが作ってくれました。
4回目のスペシャルイベントは麻子さんの伴奏も努めたピアニスト西川悟平さんのピアノコンサート。ジストニアという難病にかかりながらもリハビリを続け、今は右手が何とか5本、左手は2本まで動くようになり、そこからまた演奏活動を再スタートしたピアニスト悟平からは、「夢は絶対にあきらめないでほしい」という力強いメッセージをいただきました。そしてこの日は素敵なサプライズも、、、。スタッフとして初参加のShingoが、その場で即興演奏を披露してくれたのです。題名は‘今の僕の気持ち’。彼なりの今の気持ちがピアノを通して響き渡るすばらしい即興演奏でした。
木曜日はバックワーズデー/逆の日。朝に夕食を食べ、夜に朝ごはんを食べたり、洋服をぎゃくに着たりする日。ランチは恒例のアメリカ式バーベキュー。そして夕食はは、まずデザートから。2つの大きなバースデーケーキと共にミステリオの13才のお祝いをしました。バースデーケーキを贈呈してくれたのは、グランマYOSHIKO。その後は、恒例となったスタッフによるタレントショー。司会は高校生/CITたち、審査員は中学生/Senior Camperが努めました。たった数日しか準備期間がなかったにもかかわらず、有志スタッフたちがそれぞれ趣向のこらした余興を披露。1位はやっぱりカウンセラーたちや若者スタッフが多くいたチーム「ミステリオクルーズ」、2位はTAMIKAのタップダンス、3位はKEISHIROの能の舞。
金曜日の夜は、ミステリオで過ごす最後の夜。ミステリオの最後を締めくくるなくてはならないイベント・キャンプファイヤー。私たちの祈りが通じて満点の星空が見える最高のお天気となりました。そのキャンプファイアーを見事に演出してくださったYUさん&YAMATOさん。今年カウンセラーを卒業するのは、Takuya, Tobu, Minami, Yuka、Moe & Max。本来なら、高校3年生がキャンパーとして最後を祝う卒業セレモニーで”パイなげセレモニー”をするのですが、なんと今年はサプライズでカウンセラーの卒業式として実行。顔中、甘いウィップクリームでいっぱいになったカウンセラー達も涙と笑いの卒業式を終え、どんどんと小さくなっていく火を見つめながら最後は「あなたの一歩」をみんなで大合唱。ミステリオで出会えた新しいお友達とみんなで肩を組み、この場を共有できたことの幸せ、出会えたことの幸せを噛み締めました。そして、大自然と満点の星空のもとで次々と眠りに落ちていくのは小学1−2年生のキャンパー達。帰りはスタッフにおんぶされての下山となりました。こんな経験もミステリオならでは。
その他にも数えきれない出来事や、まだまだお伝えしたい数々のストーリーが盛り沢山。今年初めてバスで行ったハイキング。釣った魚をその場で焼いて食べたり、スタッフが朝から作ったおにぎりをほおばったり、もっくさんがかまどで作ってくださった豚汁をすすりながらのハイキングは最高でした。他にもミステリオ質問コーナー設置、ムービーナイト、野菜取り、キャンドルディナー、ワンポイントイングリッシュレッスン、ガールズキャンパーに大人気のCelesteヘアーサロン、コスチュームブレックファーストなどなど。金曜日に行ったミステリオ・オリンピックではレッドチームが優勝。すいかわり、ずぶぬれになったLet's Get Wetも忘れられません。
そしてとうとう最終日。この日は保護者の方が見に来られたお別れ会。
万里子さんのバックグランドミュージックに合わせて、キャンパーたちの入場です。その後、各キャビンごとに初日に発表したキャビン名、キャビンサウンド、キャビンスカルプチャーを披露。お次はGoheiのピアノクラスをとったチピッコキャンパー達のピアノソロ演奏。続いて万里子さんのクラスをとったキャンパー3名による”みんなのチキンダンス”の連弾。そしていよいよグループ発表へと進みます。
その最初を飾ったAlisa & Aiko指導によるダンス。曲目はハイスクールミュージックからAll For One. 去年のダンスパフォーマンスもすごかったけれど、今年はさらにパワーアップ。なんてったって、曲のテンポが早い上に、振付がかなり複雑だけれど、そのみんなのプロ級のうまさに言葉が出ないほどの感動。なんでもやりたい、という気持ちさえあれば、どんなことでもできちゃうことの証明がこのダンスによって明確になりました。
そして第一部のとりは中高生によるドラマ。今年はシェークスピアの喜劇 Twelfth Nightに挑戦しました。喜劇を演じるのはなかなか難しいといわれています、笑いをとるには、「間」が大事だから。 その上、今回は歌や、ちょっとした踊りもありという豪華版。音楽も生演奏も入ってパワーアップ。ミステリオにふさわしくセリフも英語と日本語とインターナショナル色たっぷりのパフォーマンスに感動の渦。
毎年演劇の指導をしてくださっているSeikoさんの指導力にもブラボーです。普段のキャラクターとは一味も二味も違う味を出しながら個性的な演技を披露してくれた中高生たち。 あまりの上手な出来栄えに、初めから最後まで泣きっぱなしのスタッフや親御さんの姿もちらほら。毎日のリハーサルが面倒だと思ったテイーンズもいたかもしれない、セリフを覚えるのに人一倍時間がかかる、人前で声を出すのが苦手というキャンパーもいたはず。ましてや、歌や躍りまで、、、。でも最後のお別れ会のパフォーマンスでの、一人一人の輝きは格別でした。またそれを支えるアシスタント役のスタッフたちも、衣装、小道具、音楽、セリフの読みあわせなど、彼らと一体になって裏方に専念している姿も実にキラキラと輝いていました。
おいしいビュッフェで昼食をとった後は、お別れ会第2部。
万里子さんによるHEROSの歌と演奏で幕開け。今年カウンセラー最後の5名(Moe, Minami, Yuka, Takuya & Max) の卒業セレモニーと共に、元カウンセラー第一号のDAIAからの心温まるメッセージを読み上げました。その後、カウンセラーたちがどうしても最後のほうで時間を10分ほしいと前日からせがまれていたため、卒業セレモニーの後はカウンセラーたちの時間の予定が、、、なんと彼らを筆頭に、今年参加してくださったすべてのキャンパーたち、スタッフ、ADやゲスト全員からの ”のぞみへのメッセージビデオ”披露の時間だったのです。私には全く内緒で密かにこれを企んだカウンセラーたち、何も知らないのは私だけという中、うれしさと驚きと感動のあまり思わず泣き崩れてしまいました。してやられた、という感じ! ミステリオでは主役は私ではなく、ミステリオに参加してくださった全ての方たち。しかも黒子役に徹することが役目な私にとっては、ちょっぴり気恥ずかしい気持ちでしたけれど、でもみんなありがとう!!
また今年は、スタッフが一人一人のキャンパーを思い出しながら5つのカテゴリーを作り、最後のお別れ会で表彰しようという新しい試みを実行しました。
そのカテゴリーとは:Most Athletic (最も運動が上手だった)/Most Artistic (最もアーチストだった)/Most Encouraging(最も相手を勇気づけた)/Most Caring(最もやさしかった)/Most Anticipated Counselors(最も将来カウンセラ−になりえる)の5つです。
せっかくなので、ここでもキャンパーたちのお名前をみなさんにもご披露したいと思います。
Most Athletic: Yutaka, Seizan, Keisuke, Satsuki, Kodai, Rei, Keita, Miran, Dan(kichi)
Most Artistic: Dan, Shizu, Ryoma, Aria, Elika, Meri, Fuyu, Shiho, Rika, Malisa, Kirima, Yui, Lily, Risa, Fumi
Most Encouraging: Emily, Aigo, Hana, Kaisei, Satomi, Sarina, Ryoma
Most Caring: Kota, Takayuki, Kotori, Shige, Taro, Mariya, Nanami, Asaki, Maya, Mariya, Ken
Most Anticipated Counselors: Maya, Mari, Ken, Keita, Fumi, Dan(kichi), Mariya
最後の最後、一人一人の名前を読み上げられたキャンパーたち全員がステージにあがり「あなたの一歩」を大合唱。そしてとうとう本当にお別れの時間がやってきました。
笑いあり、泣きありの8日間。今年のテーマはFRIENDSHIP。このテーマの通り、新しいお友達ができただけでなく、これまではぐくんできた友情がより深く、特別なものになったらいいなと、心から願っています。
1年365日の中でミステリオはたった8日間です、その8日間、一瞬一瞬が私達大人には驚きと喜びの連続です。子供たちの毎日の変化を目の当たりに身近に見て触れることができる、こんな贅沢な経験は、なかなか出会えるものではありません。こうして13年間継続してこられたのも、キャンパーたち一人一人が私達に与えてくださる目には見えない素晴らしい沢山のギフトに囲まれているからこそ。
改めて、大切なお子さんをミステリオに参加させてくださった保護者のみなさん、本当にありがとうございました。キャンパーたち一人一人がミステリオを通して、この夏休みがよりスペシャルなものなっていただけたら、と願ってやみません。
また、スペシャルゲストのみなさん、各アクテイビテイー・デイレクターのみなさん、カウンセラー&ジェネラルスタッフのみなさん、ミステリオに関わってくださったすべてのみなさんに、心から感謝の気持ちを送ります。
今回、最終日キャンプ場から松本駅に向かう途中で大渋滞に巻き込まれてしまい、乗るはずだった電車に乗り遅れて一本遅い電車で新宿に戻ってくるというハプニングがありました。お別れ会に参加してくださり一緒にバスと電車でお帰りになった保護者のみなさんには、電車に乗り込むまで多大なご協力をいただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
新宿駅でお子様の帰りを待ちこがれていらした親御さんには、遅れたことでご心配をおかけしてしまいましたことを、この場を借りてお詫びいたします。
最後に保護者のみなさんへのお願いです。ミステリオスタッフには、キャンプ後のお子さまたちとの付き合い方について、個人情報は他には漏らさず、常に健全な関係であること、特に個人的に出かけるような場合には、必ず親御さんの許可を得るように徹底して伝えてあります。この点について、少しでも不審に感じられるスタッフの言動や行動が見られた場合には、必ず、そしてすぐにご一報ください。
毎年恒例のミステリオ・クリスマスパーテイーは、12月23日(祝・月)昼間に東京アメリカンクラブで開催いたします。ご家族、お友達をお誘いの上、是非、お越し下さい。その時までに今年のキャンプの様子を御覧いただけるよう、ブルーワールドのYutaがDVDを編集中です。どうぞお楽しみに。
尚、フェースブックにもミステリオページがありますので、のぞいてみてください。
来年2014年夏のミステリオサマーキャンプも今年と同様長野ウッデイーもっくさんで7月末からの8日間を予定しています。
季節の変わり目、どうぞみなさまお元気でお過ごしくださいね。よい秋を!
2013年8月
ミステリオ・デイレクター
寺尾のぞみ
★今年も大勢の方たちに支えられた無事に終了できたミステリオ、以下の方たちに感謝の意を表します。ありがとうございました。
ウッデイーもっくのみなさん
ボンマックス:ミステリオTシャツ作成、スタッフ用Tシャツ寄贈
プリンストン・イン・アジア:プリンストン大学から学生インターン派遣
ブルーワールド:ミステリオの記録撮影やDVD制作
東日本旅客鉄道 びゅう団体西東京支店:往復特急の手配
松本駅からキャンプ場往復の団体バス:平成交通
行きの車中でのお弁当:グリーンハウスフーズ
団体保険:株式会社エル・ジー・オー
キャンプグランマの慈子(よしこ)さんからミステリオ13才バースデーケーキ寄贈
この他、キャンプ期間中、差し入れ(パンや採れたてトマトなど)を送って下さったみなさま、どうもありがとうございました。
★★キャンプに参加・協力してくださったスペシャルゲスト、スタッフ、ビジターのみなさん(順不同/敬称略)
スペシャルゲスト:
秦万里子、稲田美織、安藤 アン誠起、大倉栄三郎(雲龍)、森下滋、田村麻子、田中総三郎 (Zabu)、山田玲子
アクテイビテイーデイレクター:
Anthony Schmitt、久保田直樹(吟水)、小島 亜莉沙、小林あいこ、田野 聖子、寺尾 聖一郎、 Thomas Levine、西川 悟平、山本 愛香
スタッフ:
寺尾慈子、Joshua Levine、斉木篤信(ナース)、斎藤朋子、河野純果、戸辺俊介、小林勇、岩崎大和、二階堂里紗、野尻祐太 (ブルーワールド)、松波慎剛、喜田 圭士郎、高杉みなみ、森本有佳、木村萌、小西麻緒、濱川 飛、Max Behar、渡辺拓也、小野たみか、飯塚里亜、Tadashi Inagaki、Celeste Pfau、今井俊輔、小林秀太朗、渡辺和子、杉江有咲、石田 茜子、奥村 浩
その他:
垣本皐月(カメラ)Royce Leong(ダンスMix)、西村理恵(ランチョンマットデザイン)、小西麻緒(翻訳)、下田みらい(パスポートデザイン)、奈須康子(ビジター)、田畑貫(ビジター)